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Method

業績改善の具体的方法論

DXということ

〇仕事のやり方、商売のやり方を変えると言うこと。例えばセールス日報。

 

 

 

DXという概念が叫ばれて長らく時間が経過しています。

日本では中小企業の生産性の低さが指摘され、とりわけ宿泊業のそれはとても大きな問題だとされています。宿泊業は中小規模の事業所が多く、ホテル運営会社(チェーン展開しているような会社)に於いても会社単位では大企業に該当しても個々の事業所は売上数億円~十数億円と言うケースもあり、いずれにしても小規模事業所としての生産性向上は、この業界のほぼ全員が真剣に取り組まなけれなならない課題と言うことです。

 

そこで、DXという単語が登場するのですが、ご存知の通り、DX=Digital Transformation:デジタル・トランスフォーメーションです。“デジタル・テクノロジー”ではなく、“トランスフォーメーション(変容、変身)”であるところがこの言葉の正体だと考えています。ちなみに、ITはInformation Technology(情報技術)。したがって、「ITを活用する」などという言い回しになりますが、「DXを活用する」というフレーズはあまり耳にしません。

言葉の定義のような話で恐縮ですが、色々な書物や記事によればDXを一言で現すと「デジタル技術を進化・活用することで社会生活を変革させる」ことのようです。「社会生活を変革」って、かなり大それたことだと思います。その昔、デジタルではありませんが、世の中に宅配サービスが登場し、それまで小さい荷物を送るには自分で梱包して紐をかけて自分で郵便局に持って行っていたものが宅配サービス会社のスタッフが玄関口まで受け取りに来てくれるようになりました。こういうことが「社会生活のパターンが変わる」ことなのではないかと思います。

一方、「デジタイゼーション(Digitization)」と「デジタライゼーション(Digitalization)」という言葉があります。「デジタイゼーション」とは従来のアナログな業務フローをデジタル化(紙ベースではなくパソコンなどのデータとして扱う)して業務効率を向上させることとあります。これは解りやすいです。紙の予約台帳をPMS上での管理に移行したなどというのは多くのホテル旅館で懐かしい話ではないでしょうか。

そして「デジタライゼーション」とはデジタル技術の活用をさらに進めて自社の商品価値や事業価値を高め、CS(顧客満足)、CX(顧客体験)を高めること、とあります。例えば、スマホなどを利用して予約~部屋のアサイン~非接触のチェックインが出来るシステムなどが該当するのではと思います。ホテル旅館のHPで予約をする際に居住地を入力すると電車や飛行機や車での経路や料金を提示して座席を取るところまでをやってくれるようになれば面白いかも知れません。

 

本稿は「生産性向上」がテーマですので、先ずは「デジタイゼーション」を確実なものにすることについて述べます。

例えば、宴会や宿泊のセールス部門についてのささやかなアイディアですが、セールスマン日報を日記風の書式や文章中心のものではなくPCのExcelやデータベースソフトのようなツールを使って、1行につき1情報とし、「訪問先」「ご面談者」「打合せの用件」「具体的な案件を伴う場合には見込み額・見込み度」「飛込の新規・問合せによる新規・紹介による新規・再訪営業・館内打合・訪問打合・施行日のアテンド・施行御礼などの区分」を記録するようにします。そして、その内容を縦軸で月次単位で集計します。

そうすることで、セールスマンの活動に偏りがある場合にはそれを数値で表現することが出来ます。例えば、新規セールスを重点課題にしている時に相変わらず常連顧客への訪問に重きがおかれている、あるセールスマンが必要以上にアテンドに時間をとられている、などです。勿論、表面的な数値だけでなくその偏りの理由や原因はミーティングの中で解明・解決する必要はあります。また、向こう半年間の見込み額は役員会議の前にセースルマンから提出されるのではなく、上司が自分で算出することも出来ます。例えば見込み度を〇=100%、△=50%、▲=25%との取決めをすれば日報に書かれている金額にその%を掛け算すればかなりロジカルな見込み額になるのではないでしょうか。

 

なお、古くは、ウィンドウズ95の登場とともにオフィスにPCが普及した時、それまで文書や資料は上司が社用箋に手書きで原稿を作り、それを事務所に数台しかないワープロで女性社員が書類にしていたものを、そういうことは上司も全員自分で自分の机の上でやるようになりました。まさにツールの変化が仕事のスタイルを変えたということです。

デジタイゼーションにより業務フローを改める際には、単純に今やっている仕事の手順をデジタル化に乗せるということではなく、折角デジタル化という新たなツールを手に入れたのですから、その持てる機能や能力を有効に利用できるように業務フローまでをも見直して再構築することで真の生産性向上につながるものと考えます。

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