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Method

業績改善の具体的方法論

マルチタスク② 

マルチタスク化の体制づくり(その1)

〇先ずは、仕事の棚卸から始めましょう。

 

 

 

マルチタスク化の推進は、いわゆる「館内ヘルプを多用する」こととは異なりますので、社員は複数の業務について正規の担当者として従事するということです。

野球に例えると、本業はライトだけどサードも守れるということです。このプレーヤーはサードに入る時は誰かについて三塁手を補助するのではなく三塁手としての役目を一人で担います。また、三塁手としての役目を果たすには三塁手としての腕前は勿論のこと内野手同士の連携のルールやサインプレーなども理解していることが必要です。これと同じです。

ここで重要なことは、正三塁手の選手も自由奔放に自分のセンスだけでプレーしていたのではなくチーム全体のルールに則ってプレーしていたということです。その上で、歴史に残るような名三塁手か並みの三塁手かは、個々の問題です。

ホテル旅館のマルチタスク化の推進に於いても、先ずは、この「内野手同士の連携のルールやサインプレー」が前提となります。ホテル旅館に於いてはいわゆる「業務マニュアル」です。それがなければ「館内ヘルプを多用する」こととなってしまいます。

ここで、改めて業務マニュアルの整備、既に業務マニュアルを整えている場合にはその点検やブラッシュアップの手順を整理します。

 

①各セクションの業務の洗い直しをします。これは、対お客様のサービスに関すること、バックヤード内のこと、その部署で就業するにあたっての規則など、すべてについてです。

 

②そして。それらの業務の手順、ルール、マニュアルを確認します。今のやり方が、過去の何時、どのような経緯・理由で決まったものなのか?も確認します。実は極めて属人的な理由で今のやり方が決まっていたなどのことは沢山あります。以前関わったビジネスホテルの各階ステーションのアメニティーの在庫棚の配置が各階バラバラだったということがありました。理由は各階のチーフが「私は、このほうが判り易い、作業がし易い」というものでした。これでは棚卸しさえそのチーフやその配下の人でないと手早く出来ないです。

そこまでの事例でなくても、ここで改めて、今のやり方や手順が合理的か、最も効率性に優れているかを検討します。

 

③次に、セクション間の連携のし方の洗い直しをします。

例えば、予約課から各現場への予約一覧の配信やそれを誰がどのように受け取るか、接客担当からフロントへの館内利用伝票の配信、調理→配膳係→接客への料理の出しの受け渡し方、その逆の下げの場合の受け渡し方、レストランに於いては追加オーダーのドリンクを作る人、明日(明後日)の予約分の食器の準備はどのような情報に基づいてどのようなタイミングで誰がするのか、予約の変更はどのようなルートを辿ってどのようなタイミングで伝わるのか、など全てです。

④特に上記の①②について、業務の取捨選別をする。無駄なサービスは無いか? 折角作成しているのに誰も見ていない書類は無いか? 同じ目的の作業を複数の人がやっているようなことは無いか? などです。

⑤特に上記の③について、複数セクションにまたがる一連の流れの仕事の中でセクション間の接続ポイントの見直しをする。タイムカードの例のことです。全体としてひと塊の仕事を単一部署だけで完結するケースは少なく、必ずと言って良いほど複数の部署が関わります。「ここまでやったら津次の部署へ受け渡す」ということです。ここで、各部署の業務負荷に偏りが無いかについて確認・再検討します。案外、あれもこれも押し付けられているセクションがあるものです。

ホテル旅館の経営効率化のひとつのキーワードは「平準化」です。忙しい時間帯とそうでない時間帯の平準化だけでなく、部署間の業務負荷の平準化(公平化と言っても良いと思います)も重要です。

なお、今までまるで「呼吸すること」と同じように自然に行ってきた業務を一つ一つ分解して、点検する、場合によってはそれと異なる手順を考える、という動作はとても難しいものです。誰しも朝起きて先ずどっちの足から歩き出すかなんて考えもしないことと同じです。それを点検して考え直すべきかどうかを考えるという作業ですから難しいはずです。

要諦は、先ずはあまり良くない言葉ですが「猜疑心」を以て事にあたること、そして館内連携の手法はとても大きなファクターですから部署同士の打合せを重ねること、根気よく諦めないこと、見落としがあっても次に進んで後から気づいたらその時考えること、です。

マルチタスク③ マルチタスク化の体制づくり(その2)

  〇マルチタスク化は、最終的には勤務シフト表に落し込まれます

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