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Method

業績改善の具体的方法論

ルールは常に変わる

ホテル旅館の社内には、どの企業にも同じく多くの「ルール」があります。

そもそもの会社の定款や就業規則から始まって、服務規程、給与規定、安全衛生規程、個人情報保護指針、ユニフォーム貸与規程、そして運営現場における諸々の規則やルールです。作法や習慣と言っても良いようなものもある意味「ルール」と言えます。

皆さんの身のまわりにも実に沢山の「ルール」があることと思います。そして、それらには就業規則のように明文化されているものもあれば文章にまではなっていないものの「社内の常識」とされているものもあります。

ところで、皆さんはその「ルール」が、いつ、誰が、どのような意図・目的で定めたものかを考えたことがあるでしょうか? あるいは皆さんの会社の中で「ルール」とされているものが変更される場面に出くわすことはどのくらいの頻度でしょうか?

 

社内の運営に関する「ルール」は、国の法律や自治体の条例ではないので、いくらでも変えて良いものです。あるいは、事業の環境や運営現場の状況に変化が有れば変えなければならないものです。

 

それにもかかわらず、その「ルール」が定められた経緯や意図を気にすることなく単に「これまでのルール」だから、ということだけでその「ルール」通りに仕事をしているだけというのは、もしかしたら運営の改善や効率化に対して大きな阻害要因になっているかも知れません。

 

いくつかの例え話をします。

 

社内の会議は一般的には、①毎日のブリーフィング、②セクション内のミーティング、③館内の連絡調整会議、④月次の業績報告及び意思決定のための会議、あたりが骨格になっているのではないでしょうか?

この中で、筆者は運営について、③の連絡調整会議が一番重要であると考えます。仮にこの会議の開催は隔週(おおよそ月2回)だったとします。これもルールです。しかし、このルールでさえも固定的である必要はないと思います。運営改善や機構改革に大規模に取り組んでいる期間では週1回でも足りないかもしれません。逆に運営事業が平穏に進んでいる状況であれば月1回でも良いかも知れません。

 

会議の進行について、数字や運営状況の報告 → トピックスの報告 → 討議事項 というものであった場合、パソコンや社内LANなどのインフラが整備され多くの社員がITに慣れてきたら、各自が共有フォルダを見にいくことで数字の報告は省略して、もし疑問の点があれば数字についてはそこだけの質疑として討議事項のための時間を増やすことで会議の意義も高まるかもしれません。(筆者は数字の報告に思わぬ時間を要してしまい、肝心の討議事項が毎回尻切れトンボになってしまうということを沢山見ています。)

 

館内のレストランで日替わりのランチを提供しているので「日替わりランチのご案内」チラシを製作していたところ、何かの都合で当面の間、「週替わり」とすることにしたにもかかわらず、チラシの体裁は変わらずに同じコストをかけて、一方では掲載する内容に苦慮している。

 

以前のPMSでは、紙ベースの出力帳票でしか抽出できない分野のデータがあり、その部分は別途エクセルで入力集計して分析材料としていたところ、新たなPMSの導入に伴いその分野もCSVデータで抽出できるにもかかわらず、そのExcel集計の作業は残っていた。

 

以前の課長さんはある側面を切り口にした営業データを重視しており、その課ではその集計業務をルーチンにしていたところ、異動による新任の課長はその側面をあまり重視しないタイプの人だったので折角の集計データは誰も見なくなったにもかかわらず毎月ファイリングだけが続いていた。

 

調理部門では以前は手作りを重視していたが、何かの事情で人員不足に陥り、当面の間はやむを得ず半加工品の仕入れを増やすことにした。これにより材料原価は上昇することになるので暫定措置として原価率の許容値を見直した。その後、人員不足は解消され、以前のように素材そのままの材料の仕入れを増やしたが原価率の許容値は暫定措置の基準のままになっていた。

 

いかがでしょうか?

身のまわりに似たようなことはありませんでしょうか?

 

筆者は、運営改革支援に入る場面で、時にはかなり強制的に運営スタイルやルールを変更していただく場面があります。しかし、その時には必ず「今は、このルール変更で事態は改善するが、やがて状況が変えればさらにルールの変更や改善をしなければならない」と自戒するように心掛けています。

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